◎京都 着物で散策 京の女性働き着 賀茂のおばさん 白川女・桂女・大原女も・・・
今年も賀茂の地のトマトのシーズンがやって来ました。
ハウス生まれでは出きない、甘く地味の濃ーい、ほおばれば口中いっぱいの夏の味!

「トマトが赤くなれば。医者が青くなる」などと言われています。
夏場のトマトは、栄養満点、赤いトマトを毎日戴けば、病気も逃げていく、お医者さんが暇で困る、というたとえ。

週2回、お昼前になると、『おねえさーん』と優しい声で門(かど=道路)から登場するのが賀茂のおばさん。
「おねぇさん」の定義がこの場合は大変に幅広いのです。

各賀茂のおばさんそれぞれのルートがあり、曜日がありその道筋では各家が心積もりして待っています。軽トラックの小回りのよさで、京都の細い路地の中まで、地のお野菜が。
5月には、「地のイチゴ」「地のえんどう豆」・・・・
6月7月には真っ赤な完熟とまと・加茂なす・甘いとんがらし、ぱりぱりのきゅうり・・・
一年中通して、その季節ごとの旬の野菜満載の軽トラ定期便。(他に、かぼちゃ、ほうれん草 みず菜 ・九条ねぎ、聖護院だいこん、金時にんじん等の京野菜と玉ねぎジャガイモなどの基本のものも・・・)

衣装が独特です、『若いもんはやっぱりジーンズになったし、わたしらも略式のかっこが多なったなぁ』と言いながら、ある1日正式なスタイルをしてもらえました。
肌襦袢、上着(腰まで)を着て
三幅の前掛けをする
前掛けの紐が幅広で年代で色が異なる。
若い人は赤やピンク
年配の人は青など
「たちあげ」を穿く

「たちあげ」とよばれる袴(もんぺ)は「たっつけ袴」から来ていると思われる
薄手・白地の涼しい木綿地上着の襟に
手ぬぐいを挟み込んで掛ける。

手ぬぐいには、賀茂独特の模様が
染められています
たちあげの穿き方
後ろひもの位置を、腰からづんと落として
結ぶのが印象的
相撲の呼びだしさんなども
同じスタイルですね
いまどきの少年たちのモード先取り??
  お嫁入りの前、お針を習い、
柳行李(こおり)一杯にこの衣装を縫い貯められました。
それがその時代の必須のたしなみだったそうです。

この衣装はそのとき作られた1枚。
紐が若い人らしくピンクです。
冬場に着る厚手の上着となります。
衣装はすべて綿が基本。汗をかく働き着には欠かせない洗濯の効く素材です。よく洗いこんで着心地よさそうです。
すげ笠は丸ぐけの紐を自分で取り付け耳にかけてかぶります  

二条通でお花を商う白川女のおばさん

白川女は花を扱うので衣装は黒く地味にしてあります。『売りもんに華を!」売る方が華になったらあかんのです 
これは時代祭りの白川女

 

両手を離して大きな花束を頭の上に載せている。
修学院離宮で庭仕事の女性達の衣装。


この衣装は離宮に相応しい働き着として桂女の衣装を参考にして絣で作られています。絣・赤いたすき・三幅の前掛けがきりリ!離宮の景色にこの上なくぴったりの労働着でした。
   
職人図絵巻に描かれた「桂女」頭を包んでいる独特の白布は、狂言の女性の衣装などに見られます。

(かもじ(付け毛)を作っている)
染織図屏風
型友禅「染織の図」
  ここにも小袖・細い帯を着流し風に着付けて働く女性がいます。
菊、すすき朝顔など秋草の乱れ咲く庭前で、張り板に布をひき、手染めにいそしむ職人の前で、
染め上がった布を干す童あり、絵筆を持って手加工する女性達。
又機織に励む女性たち。いずれも優美な衣装をまとい表情も鮮やかです。
遊楽図の中でも、このような画は珍しいのですが、いかにも楽しげで、生き生きと生活を楽しむ美しさにあふれています。
豊満な顔たちの又兵衛風の影響も若干入った寛永期頃の作品を、藤匠の型友禅の繊細な技法で再現したものです。
洛中洛外図に描かれた大原女                      昔の大原女
三十二番職人合わせの大原女
畑の姥 京都の働き着は、他に「畑の姥」、「深泥が池」近辺の衣装なども有りました。
畑の姥は、京都の北梅が畑付近から、『はしごや、くらかけいらんかえぇー』と呼ばわりながら頭の上に長いはしごや脚立(くらかけ)を上手に載せ、町々を歩いていました。他に餅箱(お餅を並べておいたり、お赤飯を入れて置く木製の浅い箱)も売っていました。ここの衣装の特徴は、たっつけ袴の股上が深く普通の着物の上に穿けるようになっていました
深泥が池 近辺 この地域も農業が主体でした。上賀茂と同じような衣装でしたが、
違う所は三幅の前掛けを  たちあげの上に巻く所です。
京都の人は、みどろが池と言う人と、みぞろがいけと発音する派に分かれるようです
どの衣装も、それぞれに永年工夫されつづけたものです。 現在なかなか町で目にすることが無い衣装ですが、かすかながらもまだ息づいています。大原の里では着付け体験ができる企画もあります。着物を着るとおにんぎょさんのように、じっとすましていると思われがちな着物ですが、日常着物で働いていた時代を偲んで見ると、又違った着物に対する意識が出て来るかもしれません。
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