壬生大念仏狂言
春の公演の毎日最初の演目は、節分で厄除けに奉納された炮烙の祈念が、成就されるように盛大に割られる「炮烙割り」。
峨大念仏狂言・千本釈迦堂狂言(ここのみ台詞あり)と共に鄙の雰囲気が強く残る無言劇。

これが舞台。 見所は、向かいの建物

炮烙割り
もみじ狩
30曲の演目の中の“もみじ狩り”
土蜘蛛
   土蜘蛛
♪♪がんでんでん♪♪ と、鉦と太鼓・笛のみで、一切のせりふ無しで話が進められます。
この狂言はせりふ無しの黙劇です。
プロではなく、壬生念仏講という地元中心の町の人達が、完成されたパントマイムを演じます。
鎌倉時代の円覚上人が仏の教えを誰にでも判る様に始めたと言われています。
上人の人気は大変な物で、その御説教を聴こうと数万人もの大勢の人が詰め掛けたと言われ、拡声器も無い昔の事、群集にパントマイムで見せたのです。
それ以降700年、能や狂言などからもいろいろと取材し、芸能としても大層発達した物になっています。江戸時代には大変な人気が出た様で、京都から遠征して上演されたと記録に残っています。壬生寺はご本尊さんはもともとは御地蔵さんで、舞台の奥にお祀りされ、演者は芸能を奉納しているのです。地蔵信仰のドラマとも言えます。
鵺 橋掛かりの上の一本綱を使うのはこの「鵺(ぬえ)」 と「蟹殿」の2曲だけ。 
この下は飛び込みと言って、欄干から階下にダイナミックに飛び込むところは、 観衆の大拍手!・・・・土蜘蛛・大江山・玉藻の前・鵺・蟹殿などで飛び込み・宙吊り!猿之助歌舞伎の先祖かも滑稽な仕草、土の匂い豊かな庶民の逞しさ、したたかさ、哀れ、色々な人間性豊かな世界が演じられ、せりふ無しだから余計に強く引き込まれます。
 「花折れ」

このお母さん、私の一番のお気に入りです。
大蔵流狂言の「わわしい女房」のような典型的
強い女性です!
花折れ
一度、皆さんもお出かけを。 もちろん、お着物でね。
秋の公演が10月9・10・11日。 春の公演が、4月21日から29日まで行なわれます。壬生寺:075-841-3381

“きものさんぽみち”「ひとりできものをきられるかい」の会員の方が 今年の壬生狂言の感想をくださいました。
きのう、壬生狂言の最終日、行ってきました!
「餓鬼相撲」では、餓鬼の動きが私の笑いのツボにしっかりとはまり、笑いが止まらなくなって困りました。
隣のおばあさん(もちろん知らない人ですが)も同じらしく、ふたりで顔を見合わせて笑ってしまいました。
吉本の間寛平が、杖を振り回してよろよろ歩くおじいさんを演じるの、ご覧になったことありますか?よろよろ、といっても、杖をあっちこっちに振り回してかなり過激なアクション。餓鬼が杖をついて登場したとき、この間寛平の芸を思い出しました。源流は壬生狂言にあったんですね(?!)
最後の演目「棒振り」に感激しました。 大念仏講全員が紋付袴姿で登場し、 その中央で棒振りが繰り広げられました。(祇園祭の棒振りと同じように、赤いしゃぐま・白い覆面姿の人)棒振りを、講中が扇子であおぎながら囃し立てます。
最後をしめくくる厳粛で、晴れやかな空気がなんともよかったです。祭りの醍醐味って、やっぱりこういう瞬間にあるのだなあ!と思いました。          (M・I さん)

(ぬえ)」
平家物語で有名な鵺、この妖獣(怪鳥)、元々は夜鳥トラツグミのこと。

近衛院の頃の事、天皇が毎夜丑の刻になると怪しい声に苦しめられていた。
源頼政が呼び出され、山鳥の尾の矢を持って待ち構えていると東三条の森のほうから黒雲が来る。

頼政は八幡大菩薩と祈り、念を込めて黒雲を射ると怪しい物が落ちて来た。
それが前述の鵺という怪物で、頭は猿・胴は狸・尾は蛇・手足は虎・鳴く声はトラツグミに似た
異形の動物の遺骸はその頃の悪霊祓いの儀式にのっとって、うつぼ船に入れて川に流された。

きものでさんぽ・ご紹介した二条城の西北の角、NHK京都放送局の前に二条児童公園があり、
一隅にこの鵺を祀った小さな「鵺大明神」がさりげなくあります。

悪い物は流す一方、祀り上げて祟らない様に願った物です。
ニ条城に行かれたら、ちょっと足を伸ばされてお参りされたら、能の「鵺」でのように退治された恨みつらみ
悲しみを切々と語ってくれるかもしれません。 
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